備前黒皮の特徴(地方野菜大全より抜粋)

2015年05月01日 00:00

粘質で食味が良く、調理した外観が綺麗な日本を代表する品種「備前黒皮」

日本カボチャの代表品種で、瀬戸内市牛窓町を中心に栽培されていた。       
牛窓町でカボチャ栽培が始まったのは明治初期と記録されているが、この品種が何であったかは不明。 昭和初期に「備前黒皮」として栽培が始まり、栽培の最盛期である昭和25年頃には300haの面積を有した。その後、西洋カボチャの需要増加に伴って栽培面積が次第に減少し、平成7年には1農家で20a栽培されるのみとなった。        
※平成26年、牛窓の1農家が自家用として僅かに栽培し種を保存していることを確認(当会調べ)        
※種苗会社「福種」が福井県内で採種したタネを販売していたが、平成20年頃に生産農家が種採りをやめた模様(野口種苗研究所 調べ)           
      
草勢は中ぐらいで、雌花第1花は第10節前後の低節位に着生し、熟期は早い。雌花着生は、日長に対して敏感である。乾燥にやや強く、低温伸長性も優れ、うどんこ病の発生も少ない。多窒素による落果が生じやすい反面、施肥量がかなり少なくてもよく生育する。3月に播種し4月に定植すると開花後35日~40日で成熟し、6~7月に収穫できる。10アール当たり約3トンの収量が得られる。果実は1.5kg程度、濃緑色でこぶが多く、縦溝が深く、肩張りがよく、やや腰高である。         
      
肉質はやや粗いが、粘質で食味は優れる。 調理しても外観がきれいで味付けしやすいことから、日本料理には欠かせないといわれている。        
引用: 地方野菜大全(農山漁村文化協会 出版) 
著者: 元 岡山県立農業試験場 川合貴雄 氏